バングラデシュ人からみたロヒンギャ難民問題の現実




ロヒンギャ難民

世界規模で問題となっているロヒンギャ難民問題。

4月29日に国連安全保障理事会の代表団がバングラデシュ南東部コックスバザール近郊に逃れたロヒンギャの難民キャンプを訪れ「悲劇的な状況を目の当たりにした」と述べ、翌30日にはミャンマーも訪問する予定との事。

ロヒンギャ難民問題・・・

知ってますか…ロヒンギャ難民問題?

日本人には全く関係ないと思っていませんか?

日本にもロヒンギャ難民が定住しているんですよ。

難民画像

 

このロヒンギャ難民問題ですが、
ネットニュースで「安保理の代表団がバングラデシュの難民キャンプを視察」の記事をみて、
改めて弊社ジャバチの代表に聞いてみました。

ジャバチの代表はバングラデシュ出身であり、
会社としてもバングラデシュと日本の間でのビジネスを展開しており、
首都ダッカで日本語学校も運営している関係でほぼ毎日、現地バングラデシュにいるスタッフやバングラデシュ住民の生の声が届いてくるので、実際の所はどーなの?って事を説明してもらったので、その事を記事に書きたいと思います。

その① そもそも、ロヒンギャ問題とは・・・?

『ロヒンギャ』とは…
ミャンマーのラカイン州北西部に住むイスラム系の少数民族の人々。

なぜそんな少数民族の人々が問題になっているかと言うと、ロヒンギャ民族はミャンマーで生活しているのにもかかわらず、ミャンマー政府はロヒンギャの存在そのものを否定しており、お隣国のバングラデシュから来た不法移民であるとしています。

バングラデシュは(ベンガル人の国)という意味で、ミャンマーではロヒンギャベンガル人と意図的に呼ばれています。また、ミャンマーでは【ロヒンギャ】という表現を不快に思う人々が多く、ミャンマー外務省は各国に【ロヒンギャ】の言葉の使用を控えるように求めている事から、日本でも【ロヒンギャ】という表現は避けられている事が多いです。

ミャンマー政府からは、バングラデシュから来た不法移民とされているので勿論ミャンマー国籍をロヒンギャ民族には与えていません。

そうなるとロヒンギャ民族の人々は無国籍という状態。無国籍だと他の国も難民として正式に受け入れる事が困難。

そして国籍を与えられない事から、ロヒンギャ民族の人々は数十年にわたって差別や迫害に苦しめられており、不法滞在者の扱いを受け、何をするにも自由が無く(病院や学校にすら行けない人も)バングラデシュを含む国外へ逃れてきました。

1970年代と1990年代の2回にわたり、20万人規模の難民が隣国バングラデシュに入国した事がきっかけで世界的に知られるようになったのが、この『ロヒンギャ難民問題』

 

この20万人程のロヒンギャ難民がバングラデシュに逃れた後、2012年にロヒンギャが中心となって反ミャンマー政府武装組織(ARSA)が結成される。
2016年にこのARSAがミャンマーの国境検問所などを襲撃したが、
その仕返しをしたミャンマー政府軍はロヒンギャの村を焼き払うなど過剰な対応をとった為、国際的にも非難を浴びせられている。

 

また、ARSAは2017年8月にミャンマーの警察や軍関連施設、多数の施設を襲撃。

これに反撃したミャンマー軍はロヒンギャの人々の掃討作戦を実行。
女性や子供、関係なく殺害やレイプ・暴力行為を行い、村全体に火をつけてARSAの隠れ家を無くしていった作戦に出た事から、ロヒンギャ民族の行き場が無くなり最終的に約70万人程のロヒンギャ民族が隣国バングラデシュに避難している。
ミャンマー政府の対応が行き過ぎている事や、暴力的過ぎる事から大きく非難されています。

その② なぜミャンマー政府は認めていないのか

ミャンマーの国旗
まずミャンマー側は、なぜロヒンギャ民族を無国籍の不法滞在者扱いしているのか。

歴史的経緯や、多く言われているのはこの3つ。

①ミャンマー人に比べて肌の色が黒く、彫りも深い事など見た目の事。
(ミャンマー人よりもバングラデシュ人に似た見ための為)

②言葉の違い。
(ロヒンギャ民族はミャンマー語「ビルマ語」があまり喋れない)

③宗教の違い。
(ミャンマー人は仏教徒が多数・ロヒンギャ民族はイスラム教徒が多数・バングラデシュ人もイスラム教徒が多い為)

歴史的経緯・・・

19世紀後半の英国植民地だった頃、
英国は仏教徒であるミャンマーのラカイン州を、イスラム教徒達の農地として使用する為に、
イスラム教徒の人々を労働者として多数移民させた。

その事が原因で仏教徒とイスラム教徒での対立が勃発。(分断総治の為ともされている)

その後、第二次世界大戦で更に激化。

更にその後、ミャンマーは独立したが、仏教徒のラカイン州の住民の味方をした為、
そこで生活していたイスラム教徒(現ロヒンギャ)が国籍を奪略され、
ミャンマー国籍でもなくバングラデシュ国籍でもない【無国籍状態】となっている。

 

その③ バングラデシュ側の主張

バングラ国旗

バングラデシュ側から見たロヒンギャ民族は、ラカイン州に元から住んで生活しているのでミャンマー国籍。

見た目や宗教の事は問題ではなく、ミャンマーのラカイン州でずっと生活しているのにバングラデシュからの移民との見方を示しているミャンマー政府に疑問視。ミャンマーのアウンサンスーチー国家顧問のノーベル平和賞の撤回要求の声が多数との事。

また、バングラデシュでは多くのロヒンギャ難民を受け入れているがバングラデシュも貧困の国であった為に、受け入れに限界があったとされている。
近年では世界各国から支援などもあり、問題解決に動き出しているバングラデシュ政府への評価が高くなってきている。

 

その④ 日本にも避難しているロヒンギャ難民

日本の国旗

あまり知られていませんが、日本にもロヒンギャ民族が230人以上います。

難民問題で逃れてきたロヒンギャ民族の方々がココ日本で生活しています。

日本は難民条約加盟国であり、難民認定を受ける事ができれば日本での在留が認められています。
が、日本での難民認定はとても複雑。
他の先進国に比べても圧倒的に難民認定人数が少ないです。

またロヒンギャ民族はミャンマー政府から認められていない無国籍状態なので、難民認定される事が更に困難とされています。
その為、難民認定ではなく「在留特別許可」(1年毎に更新手続きが必要)を出してもらっている状態の人々が多いです。

テレビなどでも特集されていますが、日本の群馬県館林市に避難してきたロヒンギャ民族の9割が定住しています。

初めに日本に逃れてきたロヒンギャ民族の方が群馬県館林市に来た事から、その人を頼りにロヒンギャの人々が次々とやって来たとの事。

その為、群馬県館林市にはモスク(イスラム教の寺院)が多数あります。

日本に来ているロヒンギャの方々は、やはり文化の違いなどから、日本での生活は戸惑う事が多いみたいです。

モスクロヒンギャ

 

その⑤ ロヒンギャ難民についてのまとめ

 

●ロヒンギャ難民は、
ミャンマー国籍でも無く、バングラデシュ国籍でも無い無国籍のロヒンギャ民族。

●ミャンマー政府は歴史的経緯やその他の理由から、
ミャンマーで生活しているがバングラデシュからの不法移民とされている。

●バングラデシュ政府も、ロヒンギャ民族は無国籍の民族と捉えている。

●そんなロヒンギャ難民が日本にも居る。
群馬県館林市で多くのロヒンギャ民族は生活をしている。

安保理の代表団による現地視察や、世界各国からの支援・ボランティア活動もあり、少しずつですが良い方向に向かっていると思いますが、現地バングラデシュの難民キャンプではまだまだ支援が行き渡ってなく、悲劇的な状況でもあります。日本人からの関心があまり少なくボランティア活動や支援されている方はごく一部の方々だけなのが現状です。








 

★よく読まれている記事★

外国人技能実習制度ジャバチ画像▼人手不足でお困りの企業様!技能実習制度を利用して外国人の雇用を検討してみませんか?

今出している求人広告費用で確実に人材確保が可能です。毎月広告に無駄な費用を払い続ける事は、もうやめましょう。

■その他オススメの記事■
●新たな外国人技能実習制度について
●実習生の受け入れが可能な職業一覧